ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドローム画像

身体運動に関わる部位を総称して運動器(骨、筋肉、関節、神経 等)と呼びます。この運動器のいずれかで障害が起き、日常生活での自立度が低下して介護を要する状態(立つ、歩くなどの移動機能が低下している)、もしくは将来的に寝たきりの状態になる可能性が高いと考えられる場合をロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)と言います。

原因について

ロコモに至る原因は、脳血管障害(脳梗塞 等)や認知症などによって引き起こされることもありますが、最も多い原因は運動器障害によるものです。この場合、原因は大きく2つあるとされています。そのひとつが運動器そのものに発症した疾患によるものです。具体的には、加齢に伴って罹患しやすくなる、変形性関節症、骨粗しょう症、関節リウマチ、脊柱管狭窄症等の発症です。これによって、関節などの痛みや変形、麻痺、骨折などがみられます。それによって、関節可動域の制限をはじめ、筋力・バランス能力・体力・移動能力等の低下が起きている状態です。
もうひとつは、運動習慣のない方が加齢によって、身体機能の衰えを早めるなどして、移動機能(立つ、座る、歩行 など)を低下させるケースです。運動不足の場合、筋力やバランス能力が落ちるなどするので、転倒のリスクも高まるということもあります。

40代の5人に4人がロコモ予備軍

多くの方は、ロコモティブシンドロームを高齢者特有の症状と考えられているかもしれません。そのため、60代になる頃から対策すれば良いと思われるかもしれません。ただ、日本整形外科学会によれば、ロコモ予備軍の方は日本では約4,700万人いるとされ、40歳以上の5人に4人の割合でロコモ予備軍がいるとされています。したがって、体の衰えを早めに知ることは、ロコモ予防にもつながります。

運動をする習慣がなく、40代でもロコモが心配という方は、「ロコチェック」(日本整形外科学会:ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトを参照)を行い、ご自身の身体機能の状態をご確認ください。全部で7項目あります。以下の表の項目から1つでもチェック項目があるという場合、ロコモティブシンドロームあるいは、その予備軍の可能性があります。該当する方は一度ご受診ください。

  • 片脚立ちで靴下がはけない
  • 家の中でつまずいたりすべったりする
  • 階段を上るのに手すりが必要である
  • 家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難
  • 2㎏程度の買い物(1リットルの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難
  • 15分くらい続けて歩くことができない
  • 横断歩道を青信号で渡りきれない

各々の患者さんに合うロコモ予防対策を提案

診断の結果、ロコモティブシンドロームが疑われる、あるいはロコモティブシンドローム予備軍であるとなれば、それに対する予防対策が必要になります。この場合、日頃から運動習慣をつけるためにご自宅でも簡単にできる片脚立ちやスクワットなどを行うようにします。ただ、膝や関節等に持病があるとなれば、無理に運動をすることでさらに移動機能を低下させることになりかねません。そのため、当院では患者さんの身体の状態や体力に合わせた効果的なトレーニング方法を提案いたします。お気軽にご相談ください。